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がおもしろい?

 ある中学3年生の女の子がいた。
 彼女は、生徒会の役員になり、3年生ということもあって、卒業時に学校に残していく記念品について委員会で話し合った。
 去年はレンガを使って、3年生が自分たちで手づくりの立派な像をつくった。その前も像だった。見回すと、結構そんな像があった。20060327123038.jpg
 彼女は、「また像なの…」と思った。周りのみんなもそう思っているようだったが、ほかにいいアイデアも浮かばず。
 彼女も、だまり込んでしまった。するとリーダーの男の子が、「うちの学校の図書室の、ぼろいじゃんか」と口火を切った。彼女は、「」にはあまり縁がなかった。読書嫌いというほどではないが、進んで読みたいとも思わなかった。

 話は進み、さてどんなを寄附しようかという話になったとき、話題がどんどんに向かった。「星新一のきまぐれロボット、おもしろいよ」、「遠藤周作の狐狸庵閑話、おもしろいぜ」、「五木寛之の青春の門も、いいよね」、彼女の知らない作家、作品の名前がぽんぽん出てきた。

 リーダーの男の子が、周りの文学談義を聞いた後、言った。「じゃあ、おもしろそうなものを選んでさ、高いじゃなくて、文庫にすればいっぱい買えるんじゃないかな」、みんなは彼のアイデアに賛成した。

 そしてある日、を選ぶ作業になった。
 彼女は次第に、教科書しか知らない自分に恥ずかしさを感じた。何より、周りの友だちを見ていると、て…そんなにおもしろいの」と思い出した。20060327123621.jpg
 彼女は書店に行き、委員会で話題に出ていた文庫を探していた。「星新一…どこ…」ふと見ると、そこには委員会のリーダーの男の子もいた。彼は、彼女見つけると、人なつっこい表情をしながら、彼女に近づき、ひそひそ声で言った。「よお、俺さ、みんなの言っていること全然わからなくてさ、買いに来たよ」と恥ずかしそうに笑っていた。

 そして書店を出るとき、彼女の手には1冊の文庫があった。

 卒業式

 彼女は壇上に立ち、校長先生を前に、自分たちが選んだ200冊の文庫の目録を読み上げた。

 そのうちの6冊は彼女が自ら読んで、おもしろいと感じて推薦しただった。

 彼女は、その後、地元教育大学に進み、小学校の先生となった。
 そして委員会のリーダーは…実はこれを書いているのだった。

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